
あさひの芸術祭2025ガイドブック
まなざしがひらく、
まちが息をする
私たちが暮らす旭市は、一見「なにもない」と言われがちなまちです。
けれど、少し立ち止まり、見方を変えてみればー。
田んぼを渡る風、漁港のざわめき、坂道の先に見える空、商店街に残る時間の痕跡。そんな風景が、私たちの記憶と暮らしを支えてきた「ふるさとの宝物」です。
【あさひの芸術祭】 は、アートに導かれ、まちを巡る“小さな旅”を通じて、地域に眠る魅力や記憶を見つけ直す芸術祭です。
今は使われなくなった店舗、漁港、駅前、神社、田んぼ…。何気ない場所がアートによって“心がとまる風景”へと変わり、人々のまなざしが変わっていきます。
この旅は風景との再会だけでなく、人と人との出会いも生み出します。
作品をきっかけに語らいが生まれ、子どもからお年寄りまで、世代をこえたつながりが広がっていく。
自分の足で巡るからこそ生まれる交流が、まちに温かさと彩りをもたらします。
今回は、旭の歴史にもまなざしを向けます。
東日本大震災で甚大な津波被害を受けた飯岡地区の記憶。
終戦から80年を迎える今、香取航空基地から若者が特攻隊として飛び立った過去。そして江戸時代に農業改革を行った大原幽学の思想。
こうした歴史は、今を生きる私たちへの問いであり、大切な遺産です。
アートを通して、それらを世代を超えて語り継ぎたいと考えています。
外から訪れた人には、旭の自然や食、人のあたたかさを体験してもらいたい。
地元の人には、「こんなにも物語にあふれたまちなんだ」と気づいてほしい。
アートはそのための“光”であり、“ことば”であり、“出会い”のきっかけです。
【あさひの芸術祭】 は、地域課題の解決を願って2022年に始まりました。
昨年の街ぶら芸術祭では、歩くことの健康効果もテーマに加えました。
高齢化・人口減少が進む中で、私たちの活動は決して大きくはありません。
けれど、まちの風景や記憶が人々の心に残り、ふるさとへの誇りやつながりが育まれるなら、それは未来への確かな種になります。
この小さな営みが、静かに芽を出し、人をつなぎ、まちの未来をつくると私たちは信じています。
となりのアート、ちょいと冒険してみよう!
(あさひの芸術祭実行委員会 伊藤史生)
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